テレワークはどれくらい浸透した?ポストコロナの働き方
公開日:2021/03/31
こんにちは、SHARINGライターの仲野識です。
関東でも桜が咲いてきましたね。
私は今日、テレワークの合間を縫ってパートナーとお花見に行ってきました!もちろん万全の感染対策をとって、短時間で桜を見てきました。春の訪れはなんだかワクワクしますね。
さて、コロナから1年以上が経過し、beforeコロナ、afterコロナを経た「ポストコロナ」の今。
テレワークはどれくらい浸透したのでしょうか。
そして今後働き方はどうなっていくのでしょうか?
ポストコロナの意味やその時代に危惧されそうなこと、合わせてポストコロナの働き方についてお話ししていきます。
▼Contents
1-1.beforeコロナ
1-2.afterコロナ
2-1.ポストコロナとは?
2-2.ポストコロナに危惧される働き方
3-1.“ハイブリッド”な働き方
3-2.“場所”に囚われない
3-3.“働きがい”をもてる取り組み
4.おわりに
テレワークはどれくらい浸透した?
まずは、テレワークについての知識を深めていきましょう。
beforeコロナからafterコロナと、どのようにテレワークが移り変わってきたのかチェックしていきます。
ここでは、「afterコロナ」=コロナが収束したという意味ではなく「コロナが流行したあと」ということで定義します。
1-1.beforeコロナ
テレワークという働き方はbeforeコロナからあったものの、ポストコロナの今に比べると認知度や実施率はかなり低いものでした。
2019年4月より順次施行が始まった働き方改革。
テレワークはその取り組みの一つですが、2020年7月開催予定だった東京オリンピックへ向け、やっと実体として推進することが世論に求められるようになりました。
それを受け、日本テレワーク協会では東京都内企業1万社に対しテレワークの導入状況についてアンケート調査を行っているので、その結果を見てみましょう。
▼一般社団法人 日本テレワーク協会
平成29年度 テレワークの導入状況
コロナが蔓延する以前の2017年の調査結果から見ると、導入予定が全くないと答えている企業は8割を超えているのが現状でした。
テレワーク実施企業も、在宅勤務は少なく、規模の大きいセンターオフィスを元にしたワークプレイスを構築していました。
1-2.afterコロナ
新型コロナウイルスが発生したあとのいわゆる「afterコロナ」の時代では、テレワークの要件や制約がどのように変わっていったのでしょうか。
2020年4月に行ったテレワーク「導入率」緊急調査結果によれば、都内企業(従業員30人以上)のテレワーク導入率は、同年3月に行われた調査と比較し大幅に増加していることがわかります。
▼一般社団法人 日本テレワーク協会
テレワーク「導入率」緊急調査結果
beforeコロナはテレワークの目的が業務効率化やワークライフバランス、働き方改革にあったのに対し、afterコロナはウイルスの脅威が長期化するパンデミックに対してテレワークに切り替えざるを得ないという状況でした。
そのため、必然的にほぼ全従業員がテレワークの対象となる企業も増え、その結果、会議や営業などのオンライン化も同時に進みました。
2.“ポストコロナ”と呼ばれる今
これまでのデータから見ると、今回の未曾有の危機の中、企業はその柔軟な働き方をようやく受け入れられるようになったのが分かりますね。
beforeコロナ、afterコロナを経た、「ポストコロナ」と呼ばれる今。
ここからは、ポストコロナの意味、そしてポストコロナ時代の働き方や危惧されそうなことについてお話ししていきます。
2-1.ポストコロナとは?
まずは「ポストコロナ」の意味について説明します。
ポストコロナはafterコロナと混同されがちですが、afterコロナ=コロナ禍、ポストコロナ=ニューノーマルと分けられます。
ニューノーマルを直訳すると「新しい常態」という意味になります。
社会に大きな変化が起こり、変化が起こる以前とは同じ姿に戻ることができず、新たな常識が定着することを指します。
新型コロナウイルス感染症により、感染リスクを低減するために人との接触機会を減らすことやソーシャルディスタンスを保つことなど、生活様式の大きな変容が起こりました。
それに対応した日常生活になるよう変化が求められているため、必然的に「働き方」にも変革が訪れているのです。
2-2.ポストコロナに危惧される働き方
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、ビジネスパーソンの意識や行動にさまざまな変化が生じています。
しかし、日本人や日本企業の働き方に対する“古い”とされる考え方や価値観は、未だに強く根付いているのもまた事実です。
日本の「働き方改革」は過労死やサービス残業など、負の部分を改善していく動きが中心でした。「企業は家、従業員は家族」と考え、従業員に忠誠心を求める「メンバーシップ型」の組織が主流なのは変わらなかったのです。
ポストコロナ社会の中であっても、
- 原則テレワーク → 原則出社への切り替え
- 従業員のワークライフバランスを重要視しない
- “古い体質”への改革になかなか踏み込めない
など、せっかく変わってきた働き方への意識が、コロナに対する「慣れ」でまた元に戻ってしまうのではと危惧する人は少なくありません。
3.ポストコロナの働き方
ポストコロナでは、老若男女問わず、すべての人々が働きやすくなるための改革が求められるでしょう。
今後、企業としても、いち従業員としても、そしてフリーランスとしても、ポストコロナの働き方を意識することは非常に大切です。
3-1.“ハイブリッド”な働き方
リモートワークを推奨しているZOZOでは、社員同士の対面でのコミュニケーションも引き続き重要だと捉え、「ハイブリッド型」の勤務形態を採用していくと発表しています。
▼株式会社ZOZO
「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの新しい働き方
ハイブリッドワークは、自宅やサテライトオフィスなどで働くリモートワークと、出社して働くオフィスワークの2つを掛け合わせた新しい働き方と捉えられています。
例えば週3日はリモートワークで働き、週2回はオフィスで働くといった、柔軟な働き方が可能になります。うまく活用すれば、リモートワークとオフィスワークの両方のメリットを得られるだけでなく、デメリットについても解決できることから、今後はより必要とされていくことでしょう。
実際に私も、リモートワークである在宅勤務と、人と会う図書館勤務を両立することで「いいところ」をとっています。
3-2.“場所”に囚われない
ワークライフバランスの重要視、首都圏への一極集中回避、などコロナ以前と以後とでは意識が大きく変わりましたね。
オフィスとは違う場所で働くことが可能になると、ライフスタイルが大きく変わります。
働き方改革によって、場所にとらわれない働き方ができるようになれば、通勤時間が大幅に短縮される可能性が高く、当然感染対策になりますし、自然と帰宅時間も早まります。
また、周囲の様子をうかがって無駄な残業をする必要もないため、プライベートな時間が確保しやすくなるといった声もありますね。
また、趣味やスキルアップといった有意義な時間を過ごすことで、ストレス緩和にも役立ちます。
テレワークに対応した企業はやはり人気が集中しているようです。
3-3.“働きがい”をもてる取り組み
労働環境がよい方向に整備されれば、働く意欲が湧くきっかけになるでしょう。しかし、労働者が仕事を長く続けるための「働きたい」という意思への原動力になるわけではないのです。
労働者の悩みを解決し、希望を叶えるために会社が動いてくれる事が目に見えてわかれば、労働者は安心して会社で働けますよね。
働き方の選択肢が増えるポストコロナ時代だからこそ、従業員の主体性や価値観がフォーカスされていくのではないでしょうか。
また、働き手自身も主体性を持つことが強く求められます。
働きがいは用意してもらうものではなく、自身が強く意識し行動しなければ得られないものだとも思うのです。
4.おわりに
依然として収束の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は、私たちの仕事や生活にさまざまな変化をもたらしています。
テレワークなどの新しい働き方にはさまざまな課題もあります。しかし、ニューノーマルという言葉が示す通り、以前と同じ働き方に戻ることはまず難しいでしょう。
課題があるとはいえ、ポストコロナにおける働き方改革は、今後ますます広がることは間違いありません。広げていくべきです。
時代の流れに取り残されないよう、積極的に働き方に関する情報を得て、どんどん試していきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
執筆:仲野識(なかの しき)